平成31年 年頭のご挨拶

Jミルク会長 西尾 啓治

新年あけましておめでとうございます。年頭にあたり、新年のご挨拶を申し上げますとともに、Jミルクに対する日頃のご支援とご理解に心よりお礼申し上げます。

わが国の酪農乳業は、牛乳乳製品の安定した需要に支えられ全般的に好調な市場環境にある一方で、酪農生産基盤の抜本的な改善は進まず、国内の生乳需給は逼迫が続いています。

また、自然災害も頻発し、昨年7月には西日本を中心とした豪雨による水害、9月には北海道胆振東部地震が発生し、全道が一斉に停電するブラックアウトと呼ばれる未曽有の事態が発生致しました。酪農現場では生乳の廃棄を余儀なくされ、生乳の流通段階においては本州への生乳供給が停止し、都府県の一部の店頭で牛乳製品が姿を消すなど、業界は大きな影響を受け消費者の皆様にもご迷惑をお掛けしました。一連の経過を通じ、主産地である北海道の影響力の大きさと、安定したミルクサプライチェーンの重要性を、改めて思い知らされる出来事でした。

さて、本年は、Jミルクの第3期3か年計画2年目の年となります。Jミルクのミッションである「生乳流通の安定と牛乳乳製品の価値向上」を達成するため、我々は5つのポイントである、「生乳生産基盤の回復・強化」「生乳及び牛乳乳製品の需給安定」「価値情報の集積と利用促進」「コンテンツの戦略的開発」「高い専門性と機能性を備えた事業体制の構築」を推進して参ります。特に重点項目として、「酪農生産基盤の強化」「学乳の風味問題への対応」「国際関連業務への体制整備」などに注力していますが、農林水産省の酪肉近代化基本方針の見直しを踏まえた「中長期需給見通し策定」や、「改正畜安法の影響把握」今後も発生が予想される「災害時の対応の在り方」など、業界共通の課題についても対応を強化して参ります。

具体的には、生産基盤の強化については、30年度の取り組み内容を基本に、引き続き乳用牛資源緊急確保事業により乳牛の輸入支援を継続し、増頭対策として育成基盤対策、地域生産基盤強化支援事業を着実に進めて参ります。
懸案である牛乳の風味変化問題では、生産現場の実態調査を進め、その予防対策を検討すると伴に、一層の教育現場とのコミュニケーションを深め、風味特性への理解促進に努めて参ります。

国際関連業務については、国際酪農連盟日本委員会(JDIF)を4月よりJミルクへ統合し、高い専門性を備えた業務推進体制を確立し、関連業務の効率化を図って参ります。

なお、牛乳乳製品に関する価値情報についても、乳の学術連合における研究活動や国内外の情報収集活動を強化しつつ、社会的に影響力のある、「医療関係者」「教育関係者」「メディア」「ステークホルダー」のニーズに対応した質の高い効率的な情報提供に努めて参ります。

また、昨年、明治維新からちょうど150年が経過しましたが、政府関連施策としてスタートした「明治150年事業」では、昨年11月に記念シンポジウムを開催すると同時に、酪農乳業史デジタルアーカイブを開設しました。本年は、さらに掲載史料の充実を図り、酪農乳業史関係のライブラリーとしてご活用を頂けるように努めて参ります。

振り返れば業界150年の年月は、生・処・販一致協力の歴史でもありました。そして今我々は、新たな50年、100年に向けその歩を踏み出したことになります。 Jミルクは、迎える新しい時代においても業界一致協力の場を創生し、共通課題の解決に努め、業界発展のために真に力を発揮する組織を目指して参りますので、本年も、引き続き皆様のご支援ご協力を頂きますよう、よろしくお願い申し上げます。
 

2019年1月1日

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