平成29年 年頭のご挨拶

Jミルク会長 宮原 道夫

新年あけましておめでとうございます。平成29年の年頭にあたり謹んで新年のご挨拶を申し上げますとともに、Jミルクに対する日頃のご支援ご協力に改めてお礼申し上げます。
昨年は国内外に大きな出来事がありました。海外に目を向ければ、英国のEU離脱やアメリカ次期大統領にトランプ氏が当選するなど保護主義的な動きが強まり、TPPの行方も大変不透明になっています。また、食料の国際貿易をめぐる環境はさらに複雑さを増すとともに国際乳製品価格が再び上昇に転じており、輸入への依存が強まりつつあるわが国乳製品市場の構造を踏まえると、わが国の酪農乳業をめぐる環境は、従来以上に不確実性が高まっています。
一方国内では、地震や異常気象などにより酪農生産も広範囲に大きな被害を受けた厳しい一年でした。また「バター不足」を発端に規制改革(推進)会議による指定団体制度の見直し議論が開始され、多くの業界関係者の意向に反し指定団体以外の生乳取引に対しても加工原料乳生産者補給金が支払われることになるという大きな改革が行われました。さらに、生産者補給金の交付対象用途が生クリーム等向けなどの液状乳製品にも拡大され、こうした制度改革がわが国の生乳流通にどのような影響を及ぼすのか、今後しっかりと見極めつつ業界としても適切な対応を進めることが重要だと思います。
酪農乳業をめぐる状況の中で現在最も深刻な課題は、生乳生産基盤の弱体化に歯止めがかからず生乳生産が減少を続けていることです。これが放置されれば、わが国の酪農乳業は国産牛乳乳製品に対する国民の信頼に応えることが出来なくなり、持続可能な産業の発展が困難となります。
こうしたことからJミルクは、平成29年度から3か年間、全国の乳業者からの財源拠出により酪農家の生産基盤強化の取り組みを支援する緊急的な特別対策に取り組むことといたしました。進展する国際化に対応する観点からの取り組みとして、特に、「酪農生産基盤の強化」では乳用牛資源の緊急確保として乳用牛を輸入し提供するほか、地域において展開する酪農生産基盤強化に向けた効果的な対策、研修会や現地指導などの取り組みを支援します。また、「国産生乳需要基盤の確保」のため、乳業団体による地域乳業の高付加価値化やHACCP取得を推進する検討会設置や研修会開催及び専門指導等を支援します。
なお、これまでJミルクが実施してまいりました牛乳乳製品の需給安定、生乳の安全・安心、さらには牛乳乳製品の価値向上・普及啓発の取り組みについても、さらなる充実と効果を確かなものにする取り組みを強化してまいります。
冒頭申し上げた通り、酪農乳業界の眼前には大きな変化が迫っておりますが、Jミルクはこれまで培ってきた経験や共存共栄の精神で本年も酪農乳業の変化や業界のニーズに適切に対応しつつ、ミルクサプライチェーンの安定と牛乳乳製品や酪農乳業の価値向上に向かって着実に歩みを進めてまいりますので、引き続き皆様のご支援ご協力をいただきますようお願い申し上げ、年頭のご挨拶といたします。

2017年1月1日

ページトップへ