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ミルクに学ぼう

食育実践記 オリジナルのヨーグルト開発を体験

もっとおいしく進化中!乳製品の研究・開発の現場へ

味わいや栄養素、食感など、新しい特徴を持った牛乳・乳製品はどのように開発されているのでしょうか。日頃は見る機会のない研究・開発の現場を、優子ちゃんと優花ちゃん(小学校3年生)、姉の知子ちゃん(小学校6年生)が訪問。研究員の人にお話を伺いながら、オリジナルのヨーグルト開発に挑戦しました。 

新しいヨーグルトはどうやって生まれるの?

■新しいアイデアを考えては試している研究所

牛乳・乳製品を作る会社の研究所では、いつも、新製品の実験や研究をしています。今回は森永乳業の研究員、近藤さんにお話を伺いました。

「ここに並べた商品はこの研究所で開発したものです。どうぞ食べてみて」の言葉に、「これは甘くておいしい!」「私はこっちの味が好き」とこどもたち。

新しいヨーグルトを開発するときは、健康のために働く菌について調べたり、おいしい味つけで食べやすくしたり、いろいろな可能性を考えます。

のむヨーグルトが気に入った様子の知子ちゃんに近藤さんから質問です。「のむヨーグルトってどうやって作るか知ってる?」「どうやって作るんだろう?」と知子ちゃん。のむヨーグルトと普通のヨーグルトとの違いはヨーグルトの粒の大きさにあります。普通のヨーグルトの粒を細かくすることでドリンクタイプが作られるのです。水で薄めて作るのではありません。 
 
▲近藤さんは、研究をはじめてからますますヨーグルトが大好きに。

■菌によって味が違うヨーグルト

「ヨーグルトの原料は知っているかな?」「牛乳!」と答えるこどもたち。「そう。その牛乳に乳酸菌などを加え、菌が牛乳を栄養として増えていくことを『発酵』といいます。そうして作られたのがヨーグルトなんです」。乳酸菌の働きで発酵し、「乳酸」が作られ、これがヨーグルトのすっぱい味を作っているのです。「菌によって味も違うんですよ。ちょっと食べてみて」と3つのカップを並べた近藤さん。どれも見た目は同じようですが、おそるおそるスプーンを口に運んだこどもたちは、「これ、すっぱーい」、「こっちはあまりすっぱくないね」と、菌によって味が違うことに驚いたようです。それぞれのカップを手にして不思議そうに眺めるこどもたち。「菌はとっても小さいから目では見えません。顕微鏡で見てみましょうか!」。さっそく、研究室の顕微鏡で菌のサンプルを見せてもらうことに。 
 

■かたちも働きもいろいろ、ヨーグルトの菌 

顕微鏡につないだパソコンの画面にヨーグルトを作り出す菌が映し出されました。「ビフィズス菌BB536は花粉症の症状をやわらげる働きがあるといわれる菌。いくつかの菌と上手に混ぜると、味もおいしくなるんですよ」

菌にはたくさんの種類があり、それぞれに性格が違います。新しいヨーグルトを作るときは、相性がいい菌同士を研究して、組み合わせて作るそうです。「おいしくできなかったらどうするの?」「すごーくすっぱかったりね。そうしたら最初からやり直し。混ぜる量を工夫したりしてまた実験します」。ひとつの製品ができるまでには、何度も実験や工夫を繰り返しているんですね。 
 
▲ビフィズス菌BB536は、ちょっと細長くて先が二つに分かれているかたちが特徴。菌が違うと、全然かたちが違うことにびっくり。

新しいヨーグルトを自分で考えてみよう!

■いざ挑戦!材料や分量のメモを忘れずに

近藤さんの指導のもと、こどもたちもオリジナルのカップヨーグルト開発に挑戦。商品として「ヨーグルト」と呼ぶためには、一定の量以上の乳成分が入っていることがルールのため、フルーツなどを混ぜる量には決まりがあります。今回はプレーンヨーグルト80gをもとに、残りの20gで味のバリエーションをつけなければなりません。 
 
 さあ、スタート!加える食材や分量のバランスによって味や食感までが変わってきます。みんな、それぞれ真剣に開発プランを立てていきます。計量機で材料を計っては数字をメモ。商品には原材料やエネルギー、栄養成分も表示しなくてはならないので、これも大切な作業です。
 
▲このレシピで家でもオリジナルヨーグルト作り!
それぞれ100gになったところで、グルグルとよく混ぜ合わせて味見。「ちょっと思ってたのと違う」と考え込んだり、「色がきれい」と満足顔のこどもも。「さあ、試食が済んだら、もう1回作ってみましょう。今の味に、どんな味を足したらおいしくなるかな?何が足りなかったかな?よーく考えて、作ってみるといいですよ」と近藤さんから開発に役立つアドバイス。 

■みんなが食べたくなるような、パッケージ作りも大切

2回目はさらに熱心に工夫を重ねます。2回目の試食後、自分でおいしかったと思う方を新作のヨーグルトに決定! 

パッケージに貼る成分表示用のラベルを、材料・分量メモを元に研究員さんに作ってもらいます。その間に、自分で考えた商品名とイラストでパッケージづくりにも挑戦しました。「自分の考えたヨーグルトの特徴が伝わって、そしてみんなが食べたくなるような名前やパッケージを考えることも、とても大切なんですよ」と近藤さん。
 
▲表示する項目は決まっています。製造者名には、今日は自分の名前を書き入れました。

■パッケージができあがり、オリジナルヨーグルトが完成!

いよいよ、みんなで試食タイム。優子ちゃんのは、名づけて「ソース村」。ブルーベリーとストロベリーのフルーツソースをダブルで入れてマーブルチョコを加えたものです。優花ちゃんのは、缶詰のミカンや桃を入れ、ストロベリーフルーツソースを合わせた「おいしいヨーグルト」。知子ちゃんのは、いろいろなフルーツとハチミツを加えた「フルーツヨーグルト」。どれもとてもおいしそうです。

近藤さんにも試食してもらいました。「優花ちゃんのヨーグルトはフルーツのバランスがいいですね。知子ちゃんのヨーグルトも◎。パッケージにハチミツを描いたので、もっとハチミツ味をきかせてもよかったかも。優子ちゃんのヨーグルトはブルーベリーがきいていますね。マーブルチョコ入りのようですが…?」「マーブルチョコは試食のときに全部食べてしまったので入っていません」と照れ笑いの優子ちゃん。

難しいところもあったけれど、完成して大満足の3人。何度も試作を重ねて製品開発に取り組む研究員さんの気持ちが少しわかった気がしました。 

体験しての感想



好きな材料を選んで作るところが楽しかった。パッケージを考えるのもおもしろかったです。
(知子ちゃん)


ヨーグルトにフルーツを少しずつ足していくところは、すぐに重さがオーバーしてしまうのでむずかしかった。
(優子ちゃん)


自分で考えた、おいしいヨーグルトができて楽しかったです。
(優花ちゃん)


食育コラム:いろいろな味を体験することの意味 管理栄養士 吉川直美さん

 新発売された商品を試すことはあっても、製品開発のようすをのぞく機会はほとんどないもの。今回のオリジナルヨーグルト作りでは、「新商品ができるまで」を体験することができました。味は、たし算だけでできあがるものではなく、かけ算だったり、ひき算だったりしますので、新しい味を作っていくためには、「味の組み合わせを想像できる」ことが大切です。いろいろな味を知っていることや、味を思い浮かべられることが、新しい味を作る上での大切な基礎になるんですね。
【取材協力】
森永乳業株式会社/研究・情報センター(座間市)
※ 通常は、一般向けの開発体験イベント等は行っていません。 

2006年9月1日

ほわいと(2006秋)より

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