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牛乳百科事典トップ > 華々しい品種開発 ・・・イチゴ
Issued 2005/03/31

華々しい品種開発 ・・・イチゴ

 4月〜5月にかけて露地栽培のイチゴが旬を迎えます。「イチゴは野菜です」といわれたら「えっ?」と思いませんか。でも農学・栽培学上は野菜なのです。イチゴはバラ科の植物で、リンゴや桃、梨などと同じ仲間ですが、リンゴなどと違うのは、樹木ではなく草木であることから、果物ではなく野菜と分類されているのです。
 さらに「実」も意外です。一般的には表面につぶつぶのたくさんついた三角錐形そのものを実と思っていますが、イチゴの実はこのつぶつぶで、その中に種子が入っています。私たちが実と思って味わっている部分は、このつぶつぶを支えている座布団のような役割を果している部分なのです。
 大昔から野性のイチゴは食されていましたが、作物として栽培され始めたのは約200年前からです。北アメリカと南アメリカの2種類の野性イチゴがヨーロッパにもたらされ、二つのイチゴがかけあわされたのが栽培イチゴのルーツです。野性のイチゴに比べて大きさは10倍にもなり、味の方もぐんと美味しくなったようです。
 日本にイチゴが伝来したのは徳川時代末期(1830〜1840)ですが、このイチゴは観賞用程度にしか普及しませんでした。明治13年(1880)以降、フランスやイギリス、アメリカなどから導入されたものの品種改良が続けられ、現在の栽培品種名へと発展しています。
 そのトップランナーが福羽イチゴと呼ばれるものです。新宿御苑に勤務していた福羽逸人博士が育成したものですが、当初は御苑イチゴ、御料イチゴなどと呼ばれ、庶民には手の届かないものでした。

 イチゴが大衆化されたのは第二次大戦後しばらくたってからのことです。昭和35年(1960)頃から関東でアメリカから導入されたダナー、関西で宝交早生、九州ではるのか、が主流に栽培され、その後イチゴの栽培技術が確立され、生産量が増加し、イチゴが庶民のものになっていったのです。今はどこでも誰でも手軽に手に入り、おおいに食べられているイチゴですが、その大衆化の歴史は、まだ半世紀足らずのものだったのですね。この他、マーシャル、堀田ワンダー、愛ベリー、女峰、しずたから、宝玉、とよのか、章姫(あきひめ)、とちおとめ、などといろいろな品種が登場して、イチゴの消費量を拡大していきました。

 イチゴはビタミンCが豊富で、5〜6粒食べると一日に必要なビタミンC(成人の所要量100 g)を摂ることができます。またペクチンなどの植物繊維が多く含まれ、100 g当たりの含有量は、バナナと同等、柑橘類の2倍です。ですから便秘に効果があり、老廃物の排出を高めて、コレステロール値を下げる働きがあります。ヨーグルトと一緒に食べるとさらに効果的ですね。イチゴの絞り汁と牛乳を混ぜた乳液は、肌の汚れやあぶらを落としてさっぱりとさせるそうです。試してみてはいかが?。