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牛乳百科事典トップ > 覚えておきたい スポーツ栄養のイロハ
Issued 2005/06/30

覚えておきたい スポーツ栄養のイロハ
つきつめれば奥の深いスポーツ栄養学の世界ですが、一般のスポーツ愛好者の参考になる部分も多々あります。ここでは、4つのキーワードに沿って、基本的な考え方をご紹介します。

女性アスリート

 動きの美しさや芸術的表現を競う体操・新体操や、「軽さ」のメリットばかりが強調されがちな長距離ランナーは、どうしても体重の増減にこだわりがちです。ポイントは、体重の増減ではなく身体組成を理解したうえで、適正体重を維持すること。
【骨密度低下】
 運動量が多く、極端な食事制限を行う女性アスリートには、骨密度の低下がしばしば見られます。やせていて体重の少ない女子マラソン選手は、その代表です。こうした選手には無月経というケースも多く、正常な選手に比べて骨密度が非常に低いという報告もされています。
 骨の材料となるカルシウムを毎日充分に摂ること。それには若い時期から、カルシウム摂取を習慣づけることが大切です。
【月経障害】
 もっとも問題とされるのが「続発性無月経」です。無月経のままでいると低エストロゲン状態になり、閉経後の女性と似たようなホルモン環境になります。そんな状態が長引けば当然骨密度は低下し、疲労骨折などの危険性も高まります。月経周期に異常を感じたら、まず婦人科に相談することが大切です。
【貧血】
 アスリートの貧血は、別名「スポーツ貧血」などと呼ばれ、その多くは、体を動かしはじめたとたんに症状が現れます。体重制限をしているスポーツ選手は、
摂取エネルギーの低下にともなって、鉄の摂取も低下しがちです。
 牛乳自体の鉄の含有量はわずかですが、牛乳独特の糖質である乳糖や、たんぱく質のカゼインの分解物CPP(カゼインフォスフォペプチド)は鉄の吸収を促進します。

体づくり

 現在の日本では、よほど偏った生活や減量などをしていない限り、必要なたんぱく質の摂取はそれほど難しい問題ではなくなっています。
 問題はどちらかというと、骨づくりにあります。日本人はこれまで、豆腐や納豆、小魚などからもカルシウムを摂っていましたが、最近では小魚もあまり食べなくなったようです。
 手軽にカルシウムを摂れるという意味では、やはり牛乳や乳製品がおすすめ。これらには良質のたんぱく質も含まれているので、トップレベルのアスリートのあいだでも積極的に摂られています。

疲労回復

 スポーツ後のエネルギー回復でもっとも重要なのは、いかに早くエネルギーを補充するかという点です。試合中に枯渇した筋グリコーゲンの回復には、その原料となる糖質(ご飯・パン・麺類など)を積極的に摂ることが大切。また、糖質と一緒に、牛乳などに含まれる良質なたんぱく質を摂ると、筋グリコーゲンの貯蔵量が増えることが分かっています。  最近では、食事のタイミングによって筋グリコーゲンの回復に差が出ることも分かってきました。スポーツをした後は、できれば30分以内に良質なたんぱく質を含む牛乳・乳製品などを摂ることが、翌日に疲れを残さないポイントだといえます。

和食と洋食

 ご飯や麺類など、穀類からつくられた食品を主食とする日本人は、栄養バランスの土台がしっかりしているといえます。  最近では、若い世代を中心に肉類の摂取が増えてきていますが、それでも日本人の食は、総じてアス  リート向きであるといえます。ですから欧米のアスリートのように、ベジタリアンになったり、各種サプリメントに頼らなくても、比較的バランスのいい食生活を送ることができるのです。  欧米のアスリートは、どちらかというと日ごろ食生活から「脂質」が過剰になりがちです。体重が増えれば、当然、競技能力を低下させることになりますし、脂質の摂りすぎは筋肉のエネルギー貯蔵を妨げるというデータもあります。
資料●川野、国民栄養の現状より作図