体脂肪を効果的に減らして、ウエストすっきり
からだにやさしい「牛乳ダイエット」(1)
骨がスカスカになってしまう骨粗しょう症。お年寄りの病気と思われがちですが、最近は若い人の間に予備軍が増えています。
やせたい女性が増えるなか、さまざまなダイエット法が登場しています。
でも、減量ばかりを考えた無理なダイエットが体によくないことは周知のとおり。
去る2月3日、東京・大手町で開催された「メディアミルクセミナー」で辻学園中央研究室の広田孝子先生から、牛乳をダイエットに取り入れると、骨や筋肉を減らさずに体脂肪を効果的に減らすことができるとの報告がありました。日本では数少ない、若い女性を対象にしたダイエット研究の成果です。
今回はヘルシーな「牛乳ダイエット」に注目してみましょう。
ダイエットの本当の目的は体脂肪を減らすこと
年齢を問わずダイエットに関心を持つ現代の女性には、「やせる=きれいになる」というイメージがあるようです。
国民栄養調査によると、男性や子供には肥満が増えつつあるのに対し、実は若い女性では、この20年ほどのあいだ肥満の人の数はほとんど横ばいで、むしろ「やせ」の人が増えています。それにもかかわらず、自己評価では「太っている」「少し太っている」と思っている人が増え続けているのです。
肥満の人にダイエット願望があるのは分かりますが、20歳代の女性では、最も健康的な標準体型の人でも、半数以上がダイエットをしたいと考えているのです。
でも、むやみな減量は思わぬ危険をはらんでいるのです。
無理な減量をすると骨まで軽くなる
「肥満」とは、本来、体脂肪が多くなりすぎた状態をいいます。普通、肥満ややせの判定には、身長と体重から求めた BMIという体格指数が目安にされています。しかし、当然のことながら、体重には、脂肪ばかりでなく骨や筋肉も含まれています。いわばこれらの総重量ですから、その数値だけでは内訳がわかりません。
体格指数からすれば肥満に分類される人でも、余計な体脂肪がなく筋肉の発達したスポーツ選手などは、肥満とは言えません。一方、体格指数では肥満にあたらない人でも、筋肉が少なく体脂肪率の高い人は、いわゆる「隠れ肥満」です。
ダイエットの本当の目的は、増えすぎた体脂肪を減らすことにあるのですが、ただ体重を減らすと、骨量や筋肉量まで減らすことになりかねません。
実際、若い女性のダイエット回数と骨密度の関係を調査した結果でも、ダイエットを3回以上繰り返した人では5人に1人が更年期並の低骨密度でした。
女性は閉経に伴う女性ホルモンの減少とともに骨密度が急速に下がり、骨粗鬆症になりやすいのです。骨密度の低下が始まる44〜50歳の中年女性を調べた研究でも、減量した人のほうが、骨密度の低下が大きいというデータがあります。
一生懸命減量することが、結果として骨の老化を促進させる――ダイエットで骨粗鬆症予備軍に加わりたくはありませんよね。
※1 BMI=正式名称はボディ・マス・インデックス。
体重(kg)÷身長(m)2で割り出されるこの数値により、肥満度が4段階に分けられる。
※2 DXA法=Dual Energy X-Ray Absoptiometryの略。
極微量の2種類のX線を照射することで、体組成を細分化測定して骨密度・体脂肪率などを高精度に測定できる方法として、近年医学界の主流となりつつある。