第27回 どれを食べる?-いろいろなヨーグルト-3

連載コラム ミルクの国の食だより

コラム、「ミルクの国の食だより」の第27回をお送りします。前回に続き、ヨーグルトのお話です。
フランス人の多くが「なくてはならない」と感じる食品、ヨーグルト。食感や味のバリエーションで、いろいろなニーズに応える商品がそろっています。

カラフルなヨーグルト売り場

さて、パッケージもカラフルで見ているだけで楽しくなるフランスのヨーグルト売り場。
原料乳が「全脂乳」「半脱脂乳」、さらには牛乳以外にも羊やヤギ乳があったり。
シンプルなプレーンヨーグルトでも、「固め」「なめらか」「クリーミー」「ムース状」といろいろな質感の製品が並んでいます。

Yaourt ferme

ferme(フェルム)=「固い」という意味。
乳酸菌の作用で固まっただけのクラシックなハードタイプのヨーグルト。
日本のプレーンヨーグルトに似た食感。容器はガラスビンも多い。
■日本のヨーグルトに似ているフェルムヨーグルト

Yaourt brassé

brassé(ブラッセ)=「攪拌された」という意味。
ハードタイプのヨーグルト(Yaourt ferme)と製造工程は同じ。フェルムが容器に充填された後に発酵させるのに対し、ブラッセはタンク内で発酵させたものを攪拌した後、容器に充填される。
なめらかでクリーミーな質感が特徴。
■なめらかでクリーミーなブラッセヨーグルト

Yaourt à la grecque

ギリシャ風ヨーグルト。
ホエーを除いたヨーグルトで、クリームチーズのような濃厚な舌触りが特徴。伝統的には羊のミルクから作られるが、フランスで流通しているほとんどは牛のミルクから作られている。
ハーブなどを混ぜて前菜ディップとしても使われるヨーグルト。
■濃厚な舌触りのギリシア風ヨーグルト

Yaourt à boire

飲むヨーグルト。
ブラッセをさらに攪拌したもの。日本のものより重い質感。
1974年に考案され、スプーンを使わずに飲める形状が受け、若者たちの間でヒットになったそう。

Yaourt mousse

ムース状ヨーグルト。
メレンゲのようなふんわり感と軽さが特徴。脱脂乳を主原料としたものが多い。
■メレンゲのような軽さのムース状ヨーグルト

ヨーグルトはデザートの代表

プレーンヨーグルトだけでもこの充実ぶり!
健康を意識した製品というよりも、デザートとして食感にこだわり、より味わいを楽しめる、というのが第一のコンセプトといえそうです。
フランスでは、食後に必ずデザートをとる習慣があります。朝、昼、晩、そして、おやつにも食べられるデザートの代表がヨーグルト。
プレーン以外にもちろん、各種フルーツ、ナッツ、チョコ入りなど、様々な味があり、加えて質感や原料乳の違い等でバラエティーが無限…!
フランス人の多くが「なくてはならない食品」、「毎日食べるのは必須」、そして何より「美味しい」と評価しているヨーグルト。
”ヨーグルトの国”という一面も納得です。
管理栄養士 吉野綾美
1999年より乳業団体に所属し、食育授業や料理講習会での講師、消費者相談業務、牛乳・乳製品に関する記事執筆等に従事。中でも学校での食育授業の先駆けとして初期より立ち上げ、長年講師として活躍。2011年退職後渡仏、現在フランス第二の都市リヨン市に夫、息子と暮らす。