明治初年から第二次世界大戦の終わる昭和20年までの根室・釧路と道東における農業開発について、時系列で論じた学術論文です。明治初年から30年までの草創期、粗放畜産が展開した明治30年代、自作小農入期、昭和恐慌による再編成期、酪農化の進展・停滞が見られた戦時の5つの時期区分を設定し、各時期における推移を考察しています。14頁の、大正末期の牛の品種別頭数割合の図表によると、大正末の根室では牛2107頭のうち53%をエアシャー種系が占め、ホルスタイン種系は12%なっており、同時期の全道の数字(ホルスタイン種系67.4%、エアシャー種系22.6%)と対照を成しており、この前後から牛乳処理商品化を模索する転機を迎えたと述べられています。巻末に、戦前の根釧原野開発史年表を収録しています。
タイトル | 戦前 根釧原野農業開発史の考察 |
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著者 | 須田政美 |
出版社 | 根室新報社 |
史料所在地 | 根室市歴史と自然の資料館 |
年 | 1978年(昭和53年) |
都道府県 | 北海道 |
分類 | 技術・衛生・家畜 |
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