明治グループの起源である、1906年に日本統治下の台湾で設立された明治製糖の創立30周年を記念して刊行された書籍です。1916年に製菓事業に進出後、洋菓子の原料として煉乳工場を続々と合併した同社が、当時森永・明治とともに乳製品製造大手で北海道に5農場を経営する極東練乳をも傘下に入れ、製造を拡大した昭和初期の状況が記録されています。1章から11章は製糖会社の沿革や工場、経営、組織についての記述に続き、12章から傍系事業として、明治製菓に吸収された岡山県内の山陽煉乳、東京・京橋の朝日牛乳をはじめ、明治製乳、極東煉乳、神津牧場、十勝開墾株式会社、樺太製糖などの設立や現況が記述されています。115頁には、当時の明治製菓について、昭和8年に山形県に乳製品工場、横浜に製乳工場、札幌の大日本乳製品株式会社を合併、翌年名寄に乳製品工場を新設して、「製菓2工場、製乳4工場、乳製品9工場を有」し、「平均日計砂糖3百俵及び牛乳5百石を使用して菓子及び乳製品、市乳及び清涼飲料水を製造」とあります。主要製品の一覧には牛乳、バター、アイスクリーム、チーズ、ミルククリーム、パトローゲン、ラクミンなどと記載されています。
タイトル | 明治製糖株式会社30年史 |
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著者 | 上野雄次郎 |
出版社 | 明治製糖株式会社 |
史料所在地 | 帯広市図書館 |
年 | 1936年(昭和11年) |
都道府県 | 北海道 |
分類 | 組織・企業 |
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