明治9年に札幌郊外に設立された開拓使の真駒内牧牛場を起源とする北海道新得畜産試験場の沿革誌です。同場は敗戦後に米進駐軍により接収され、家畜を民間牧場に預託してしのぎ、昭和22年に新得町に移転して今日に至っています。本書は100年のあゆみをたどる沿革編と、部門別に事績や研究成果をまとめた業績編からなっています。沿革編の34頁からは年表形式の年譜で、統計や社会の動きとともに沿革をたどることができます。業績編の49頁から100頁までは乳牛をめぐる変遷について詳細な記述があります。55頁から57頁にかけて、明治9年から昭和50年まで100年間の種牛品種と頭数の推移が図表で示され、大正初期には最大で83%を占めたエアシャーが、11年頃を境として現れたホルスタインに、短期間のうちに取って代わられたことがわかります。これは当時、寒冷地対策として官民あげて普及された、デンマークの酪農経営モデルに沿った動きでした。215頁からは乳製品加工についての業績が紹介されています。
タイトル | 北海道立新得畜産試験場100年史 |
---|---|
著者 | 北海道立新得畜産試験場 |
出版社 | 北海道立新得畜産試験場 |
史料所在地 | 北海道立図書館 |
年 | 1976年(昭和51年) |
都道府県 | 北海道 |
分類 | 組織・企業 |
印刷準備中...