皮革なめし剤としてのタンニン(渋)を槲の樹皮から得られる製渋工場を開く目的で、明治末期に十勝に進出した新田帯革製造所は、大正期から北海道・十勝で先進的な牧場を経営し、バターや煉乳の製造販売や高泌乳牛導入などを通じて地域酪農発展に貢献しました。写真1〜3は昭和4年に完成した十勝煉乳工場で製造された「真珠印ミルク」「白鹿ミルク」「軍艦ミルク」の煉乳缶です。5〜17は昭和9年から10年にかけて制作された煉乳缶用のラベルです。例えば「ママーミルク」のラベルには生後2−3日からの乳児の発育に合わせた使用法・分量が記載されています。「軍艦ミルク」は脱脂煉乳で、薄めて牛乳の代用に、また菓子・アイスクリームづくりに使用をすすめています。「白鹿」は台湾向けの商品で、販売元は台北市の株式会社辰馬商会となっています。4の「真珠印北海道バター」缶の製造年は不明ですが、同社では煉乳に先立って大正9年から牧場でバターが製造されました。
タイトル | 新田牧場生産の煉乳缶・バター缶及びラベル |
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史料所在地 | 新田の森記念館 |
都道府県 | 北海道 |
ダウンロード | https://www.j-milk.jp/digitalarchives/download/file/C0930/C0930.pdf |
分類 | 技術・衛生・家畜 |
備考 | 昭和初期のもの |
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