根幹的課題への対応

根幹的課題への対応 メインビジュアル

牛は生き物。ミルクはなまもの。
そこに酪農乳業の難しさがあります

  • 牛が生まれてから
    乳を出せるようになるまで
    約 2 年

    牛が生まれてから
    乳を出せるようになるまで

    牛のライフサイクルイメージ図

    牛は、誕生してから14〜16か月の育成期間の後、人工授精を行い、9か月ほどの妊娠期間を経て、2歳(生後24か月)前後で初産を迎えます。牛が乳を出すのは、出産後の約10か月間のみ。体調を整える乾乳期(搾乳を行わない期間)を挟んで再び妊娠・出産というサイクルを繰り返すことで、生乳が生産されつづけます。

  • 賞味期限が比較的短い多くの牛乳・乳製品が
    要冷蔵

    他の食品より保存が難しい

    牛乳・乳製品の賞味期限の参考図

    牛乳・乳製品の賞味期限は製造方法や加工内容によって大きく異なりますが、総じて他の食品よりも短く、冷凍・冷蔵が必要な場合がほとんどです。一般的な牛乳は冷蔵保存が前提で、賞味期限は1週間〜2週間程度。それゆえ、安定供給するためには絶え間なく生産を続けなければなりません。バターや脱脂粉乳は比較的日持ちするため、在庫として保管することで、生乳需給における調整弁の役割を果たします。

  • 北海道と都府県地域による供給量の
    ギャップ

    地域による
    供給量のギャップ

    北海道の生乳生産量の季節変化(日量)と都府県の生乳生産量の季節変化(日量)のグラフ 資料:指定生乳生産者団体旬別受託乳量

    日本の生乳供給量は地域差が大きく、北海道が過半を占める一方で、都府県では生産量が縮小傾向にあります。北海道は都府県に比べて気温が低いため、生産量のボトム・ピークは都府県よりも2ヶ月ほど後にずれ込みます。都府県で生乳が不足するタイミングでは、北海道から都府県への生乳の輸送も行われます。

  • 夏に不足し冬に余る季節による需給ギャップ

    季節による需給ギャップ

    都府県の生乳生産量と牛乳消費量の季節変化(日量)のグラフ 資料:農林水産省牛乳乳製品統計・指定団体旬別受託乳量・(株)インテージSRI+データ(2023年度)を基に日量を推計

    生乳の生産量は春から初夏にかけて増加し、気温が高くなる夏季は牛の食欲の減退とともに減少します。一方、飲用牛乳の需要は夏季に増え、冬から春に減少する傾向があるため、生産と需要のピークが逆になる「需給ギャップ」が生じやすい構造となっています。

日本の酪農乳業の
根幹的課題への対応

安全でおいしいミルクを毎日届けることが、酪農乳業の基本です。しかし、牛という生き物の営みを中心に回っているこの産業では、生産量を安定させるためにクリアしなければならない課題がたくさんあります。

どんな夢や理想も、まず産業としての酪農乳業がしっかりと続いていかなければ実現できません。変わりゆく環境の中でも揺らぐことなく、安定してミルクを生み出し、確かな品質を守り続けること。
こうした「基本」こそが、夢や理想にあふれた未来への挑戦を支える力そのものです。その鍵となるのが、次の3つの課題です。

  • 01日本酪農の生産基盤の維持・強化

    担い手の確保や自給飼料生産、飼養管理などを踏まえた酪農の生産基盤を維持・強化するため、目標を設定し達成に向けた取り組みを推進。

  • 02安全で安心される良質な牛乳乳製品の安定的な提供

    家畜衛生や品質管理をはじめとした良質な牛乳乳製品の提供と、弾力的な需給調整の取り組みなどを通した安定供給に向けて目標を設定し、達成に向けた取り組みを推進。

  • 03牛乳乳製品の
    消費拡大

    国産牛乳乳製品の栄養・健康機能やおいしさ、使用場面の開発・拡大などのコミュニケーション活動を踏まえた目標を設定し達成に向けた取り組みを推進。