クリームで広がる白い世界

クリームで広がる白い世界

寒い冬の日、クリームたっぷりのシチューはいかがですか。デザートには、クリームでデコレーションしたケーキを用意して。真っ白いクリームは、冬の食卓を楽しく演出してくれます。

クリーム類の種類

市販のクリーム類には「生クリーム」「〇〇ホイップ」「〇〇フレッシュ」など、商品名はいろいろありますが、脂肪の種類、添加物の有無によって、大きく2つに分類されます。

種類別 クリーム(図1)

搾乳したままの乳を静置しておくと、脂肪球が次第に浮上し、濃いトロリとした層ができます。これがクリームで、乳脂肪独特のまろやかな風味とコクが味わえます。
植物性脂肪や乳化剤、安定剤などの添加物は入っていません。

種類別 乳又は乳製品を主要原料とする食品(図2、図3、図4)

乳脂肪や植物性脂肪に乳化剤や安定剤などを加えたもので、次の3つの種類があります。 

乳脂肪のもの(図2)
乳脂肪に乳化剤、安定剤などを加え、分離しにくくするなど使いやすくしたもの。
種類別クリームと変わらないおいしさです。

混合脂肪のもの(図3)
乳脂肪にパーム油、なたね油などの植物性脂肪を加えたもので、乳脂肪だけのものに比べ、ホイップしたときに保形性がよく、使いやすくなっています。

植物性脂肪のもの(図4)
脂肪分は植物性100%ですが、ホイップしたときの味や保形性を保つために、乳成分を加えてあります。軽く、さっぱりした風味です。

おいしさの秘密

クリームのおいしさは、乳脂肪が大きく関与しています。
乳脂肪に含まれるさまざまな天然の風味成分が、独特のコクのある風味を作り出しています。また、乳脂肪は融点が低いので、口に含むとスッと溶ける口溶けのよさも特徴のひとつです。
栄養成分は脂肪の種類や含有量により異なりますが、乳脂肪の割合が多いほど、ビタミンAが豊富に含まれ、カルシウムなどの牛乳に由来する栄養も多くなります。

おいしく食べるために

クリームは、温度変化に敏感なので、購入後は冷蔵庫に入れ、5℃前後で冷蔵保存しましょう。このとき、凍りやすい場所には置かないように注意。
また、衝撃を避けるため、冷蔵庫のドアポケットには入れないようにしましょう。

開封後はにおいを吸着しやすいので、しっかり封をし、開け口を清潔に保ち、賞味期限にかかわらず、早めに使ってください。
また、クリームは液状のままでは保存できませんが、泡立てたものはラップなどに包んで冷凍保存できます。
クリームの種類や正しい保存法を知って、お料理に、お菓子に、クリームの白い世界を楽しんでください。
MILK通信II ほわいと(2001-2002・冬号より)

生クリームをもっとおいしく

生クリームのおいしさは、なめらかさとコク。
じょうずに使えば、いつものメニューが一流シェフの味に変身!泡立てや保存にもひと工夫。

そのまま使って

●シチューやスープの仕上げに加えて風味豊な味わいに
●ホットケーキの生地やプリンの材料に加えて、まろやかな口当たりに
●コーヒーや紅茶に加えて苦味を和らげマイルドに
●豊かなコクを味わうためにグラタンやパスタのソースに 

泡だてて

生クリームは泡立てると、空気を取り込んで、ふんわりしたホイップクリームになります。とろんとした状態で使うムースやしっかり泡立てて使うケーキのデコレーションなど、泡立て加減に応じて幅広く使えます。
しっかり泡立てて使う場合は、乳脂肪40%以上の生クリームを使いましょう。乳脂肪の濃度が高いほど泡の持続性がよく、ツヤとコシのあるホイップクリームになります。

泡立てる時のポイント
5℃くらいで泡立て始め、10℃以下の低い温度で泡立てると、きめの細かい、よい状態にホイップできます。泡立てすぎるとなめらかさがなくなり、分離してしまうこともあります。
アルミのボウルを使うと黒ずむので、ステンレスかガラス製にしましょう。ボウルや泡立て器は水気や油気のないものを使いましょう。 

保存方法は?

生クリームは温度による変化を受けやすいので、5℃前後で、保存しましょう。保存温度が高いと品質が落ちて、泡立てにくくなったり、コーヒーに入れた時に細かい羽毛状に凝固してしまいます。

激しい振動を与えると、乳化状態が破壊され、油が浮くので、冷蔵庫のドアポケットに入れないでください。
他の食品のにおいも吸着しやすいので、封をしっかりして早めに使いましょう。

生クリームをそのまま使った料理例

クリームソースパスタ(2人分)
[1]フライパンに生クリーム200mlを入れ、強火にかけ全体が泡立つまで沸騰させる。

[2]沸騰したら中火にして、皮と種をとり細かく刻んだトマト大1個を加え、軽く煮る。

[3]パスタ200gをゆで、[2]を加え、塩で味をつける。仕上げにパセリを飾る。

生クリームQ&A

Q. 生クリームの保存には、どんな注意が必要ですか?

A.
温度管理と衝撃を与えないこと大切です。
温度は、必ず5℃前後で保存してください。温度が上がると脂肪球が壊れたり、不安定になります。
また、衝撃や振動を与えると、脂肪球同士の衝突が激しくなり、乳化が壊れる原因になります。そのため、冷蔵庫への保管もドアポケットは避けましょう。
また、開封後は他のにおいを吸着しやすいので、においの強いもののそばにおくのは避け、しっかり封をし、賞味期限に関わらず早めに使用してください。

Q. 生クリームは、どんな種類に分かれるのですか?

A.
日本ではその用途に応じて、「コーヒー用」と「ホイップ用」に分かれています。
コーヒー用は主にコーヒーなど風味の強い飲物に利用され、乳脂肪分は一般的に「20~35%」。
ホイップ用はケーキなど主に製菓に利用され、泡立てに必要なため乳脂肪はコーヒー用より高く乳脂肪分「45%以上」となっています。

Q. 生クリームが上手く泡立ちません。コツってあるんですか?

A.
生クリームを上手に泡立てるコツのひとつに、温度があります。
生クリームの温度が高すぎると脂肪球が柔らかくなり過ぎ、上手に泡立てることができません。
泡立てに最適な温度は7~8℃。また出来上がり時に15℃を超えないように管理すれば、きめ細かでつやのある状態に泡立ちます。

Q. 生クリームを口に入れると、「スッ」と溶けるのはなぜですか?

A.
生クリームの場合、特に乳脂肪が熱に敏感に反応します。「スッ」と溶けるのは、体温で乳脂肪が溶けるからです。 
乳脂肪は10℃くらいから急に溶けはじめ、37℃くらいで完全に液体脂になるといわれます。
溶けきるまでの温度差が小さいほど、「スッ」と溶ける感じが強くなります。
また、一度溶けたバターをもう一度冷やして固めても元に戻らないのと同様に、温度が高くなり液体脂の増えた生クリームを冷やして固めても、味や質は異質なものになります。

Q. お菓子以外に、生クリームはどんな利用方法がありますか?

A.
少量加えただけでもコクがぐんと増し、まろやかな風味にまとめる生クリームは料理にも大活躍。
人参やかぼちゃをゆでてミキサーにかけ、生クリームを加えて煮ると風味豊かな野菜ポタージュに。
またハンバーグの生地に加えると、よりなめらかな食感が楽しめます。