伸び悩むオーストラリアの酪農業界(2022/3/2)
顕在化した構造的な課題

伸び悩むオーストラリアの酪農業界

顕在化した構造的な課題

オーストラリアの酪農業界が伸び悩んでいる。今シーズン(2021年7月~2022年6月)のオーストラリアは、例年を大きく超える降水量に恵まれ、農業生産には理想的な気候条件が整っている。連邦政府系農業シンクタンクのオーストラリア農業資源経済科学局(ABARES)によると、穀物は過去最高の豊作が予想され、牛肉生産量も過去10年間の最低水準から反発する。羊毛価格も続伸の見込みだ。しかし酪農に関しては、全国の予想生乳生産量は前年からわずか0.5%増えるにすぎない。盛り上がりを見せるオーストラリアの農業界の中で、出遅れた格好の酪農業界だが、低成長の背景には肉牛の高価格化や高い労働コストなど、構造的な課題が垣間見える。農業界に大きな影響を与えた5年前の干ばつを起点に、その背景をひも解いてみる。

こちらからダウンロードしてご覧ください

  • 全7ページ

海外調査・国際情報 一覧ページはこちら