2025年において世界の生乳生産量の伸びが鈍化する中、乳製品貿易量はわずかに減少する見通し
FAO「食料アウトルック」2025年6月号より
国連食糧農業機関(FAO)は、世界の農産物需給などの概況を見通す「食料アウトルック(Food Outlook)」報告書を毎年2回公表している。6月12日に公表された最新報告では、2025年の世界の生乳生産量は2年連続で伸びが鈍化し、前年比1.0%増の約9億9270万トンになると予測している。バングラデシュ、インド、パキスタンを中心とするアジアでの乳牛頭数の増加と生産性の向上が、世界の生乳生産量の増加を牽引するとしている。一方で、2025年の世界の乳製品貿易は、期待を下回る生乳生産と国際価格の上昇により、0.8%減少すると予測した。中国による輸入量は、中国国内の食品産業の需要増と生乳生産量の減少により回復が予想されるが、アフリカ、中南米、近東による輸入量の減少分を補うまでには至らない可能性がある。貿易政策の不確実性が続いており、世界市場への影響と貿易の動向を注意深く観察していく必要がある。
以下では、報告書の中から、乳・乳製品の市場動向とニュースリリースの概要を紹介する。
以下では、報告書の中から、乳・乳製品の市場動向とニュースリリースの概要を紹介する。
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