免疫を調節する食品の役割

メディアミルクセミナー

2020年11月26日開催

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、「免疫」に高い関心が集まっています。免疫は感染 症やがんなどの病気から身体を守る防衛シス テムであると同時に、異常・過剰に働いてしまう と、アレルギーや炎症性疾患のような病気につながることもあります。免疫の働きは、「生体防御力」と「抑制的な働き」とのバランスが取れていることが最も良い状態だとされ、免疫細胞の約7割が集中している腸管に存在する腸内細菌のバランスが悪いと、免疫はうまく働かないことなどが分かっています。このため、崩れたバランスを正す働きが食品に期待されています。
 今回のメディアミルクセミナーでは、良好な栄養状態を保つ重要性や、牛乳・乳製品の感染防御機能などについて解説します。

講演者 プロフィール

戸塚 護 先生
日本獣医生命科学大学 応用生命科学部 食品科学科 教授・博士(農学)

1988年東京大学農学部卒業、90年同大学院農学系研究科農芸化学専攻修士 課程を修了後、同大学農学部助手、同客員准教授、准教授を経て、2017年より 現職。2009年から2年間、文部科学省・学術調査官を兼任。専門は食品機能学・ 食品免疫学。食品の生理調節機能に関する研究、特に食品と免疫応答、食品と 腸管機能の関係について研究をしている。日本農芸化学会(代議員)、日本食品 免疫学会(幹事)、日本動物細胞工学会(評議員・幹事)、腸内細菌学会(評議 員)、日本免疫学会、日本栄養・食糧学会などに所属。(一社)Jミルク牛乳乳製品 健康科学会議委員(一社)日本乳業協会理事。2010年Bioscience, Biotechnolo 、 - gy, and Biochemistry(BBB)論文賞、2015年日本食品免疫学会賞受賞。

メディアミルクセミナーとは

メディアミルクセミナーは、主に、医学・栄養学・食品科学の専門家による栄養と健康をテーマにしたメディア向け勉強会で、年に3回程度開催されています。
セミナーでは、毎回、牛乳乳製品の持つ栄養健康機能についての最新の研究成果や知見も報告されています。
毎回のセミナーの内容は、下記のニュースレターとして取りまとめられています。
牛乳乳製品の栄養健康に関する最新の情報がご覧いただけますので、どうぞご活用ください。

第51回 免疫を調節する食品の役割

このセミナーの内容をまとめたニュースレターです。
  • 新型コロナウイルス感染拡大で 一気に関心が高まった「免疫力」
  • 免疫は病気から体を守る防衛システム 正常に働くとウイルス、がんも退治
  • 「腸は最大の免疫臓器」 腸内フローラのバランスがカギに
  • 正常な免疫の増強・活性化へ 食品由来成分の予防効果に期待
  • 健康な免疫系をサポートする ビタミン、ミネラル、牛乳・乳製品
  • 乳酸菌の免疫系に対する作用 風邪やアトピー性皮膚炎を予防