タンパク質の“質”と効果的な摂取法

メディアミルクセミナー

2021年6月28日開催

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」が昨年改定され、65歳以上のタンパク質の目標摂取量が、総エネルギー量の「15~20%」へと引き上げられました(以前は、18歳以上の全年代で「13~20%」)。食が細くなる高齢者は低栄養になりやすく、低栄養は「サルコペニア」や「フレイル」につながると指摘されています。また、コロナ禍による外出自粛で高齢者らの活動量が減り、骨格筋量の低下も懸念されています。
 一方、若い世代の一部でも低栄養が問題になっています。同省の国民健康・栄養調査によると、20代女性の2割が「やせ」(BMI18.5未満)と先進国中では異例の多さで、若い女性の「やせ」は低出生体重児を通じて次世代の健康にも影響します。
 こうした問題の鍵を握るのが「タンパク質」。今回のセミナーでは、タンパク質の“質”に関する情報や最新の研究成果も踏まえ、加齢に伴う骨格筋量減少のメカニズムなどに詳しい藤田先生に日々の効果的な摂取法なども含めて解説していただきます。

講演者 プロフィール

藤田 聡 先生
立命館大学 スポーツ健康科学部  教授・博士(運動生理学)

1970年生まれ。93年米国ノースカロライナ州ファイファー大学スポーツ医学・マネジメント学部卒、2002年南カリフォルニア大学大学院博士課程修了。06年テキサス大学医学部内科講師、07年東京大学大学院新領域創成科学研究科特任助教などを経て、09年立命館大学経済学部准教授、10年立命館大学スポーツ健康科学部准教授。
著書に『図解眠れなくなるほど面白いたんぱく質の話』(監修)、『体育・スポーツ指導者と学生のためのスポーツ栄養学』『サルコペニアの基礎と臨床』など。

メディアミルクセミナーとは

メディアミルクセミナーは、主に、医学・栄養学・食品科学の専門家による栄養と健康をテーマにしたメディア向け勉強会で、年に3回程度開催されています。
セミナーでは、毎回、牛乳乳製品の持つ栄養健康機能についての最新の研究成果や知見も報告されています。
毎回のセミナーの内容は、下記のニュースレターとして取りまとめられています。
牛乳乳製品の栄養健康に関する最新の情報がご覧いただけますので、どうぞご活用ください。

第53回 タンパク質の“質”と効果的な摂取法

このセミナーの内容をまとめたニュースレターです。
  • 代謝を担う臓器としての筋肉と筋肉量低下の弊害
  • たんぱく質摂取量の差が筋肉量に与える影響
  • 筋肉合成のスイッチを入れ、たんぱく質の合成速度を高めるロイシン
  • 1日あたりではなく、食事1回あたりでたんぱく質摂取量を考える
  • 筋肉合成作用が2日間続く仕事量の多い筋トレ
  • 筋トレ後のたんぱく質摂取の効果を最大化する2つのポイント