カラーフードとミルクでキレイをチャージ

命のエネルギーが満ちあふれる春。
草木が芽吹き、花が咲きそろう美しい季節には、自分自身もより輝いていたいものですね。

そこで今回は、赤やグリーンなど、食材の彩りからパワーをもらう“カラフルフーディング”と栄養豊富な牛乳・乳製品を活用して、カラダの中から美しさを目覚めさせるワザをご紹介。
おいしく・楽しくキレイをチャージして、新しい季節をイキイキと迎えましょう。
9つの色の中から、ひとつ気になる色を選んでみて。気になる色は、あなたが今、無意識に必要としているパワーを秘めているかも知れません。

気になる色は、今のあなたが必要な色かも?

9つの色の中から、ひとつ気になる色を選んでみて。
気になる色は、あなたが今、無意識に必要としているパワーを秘めているかも知れません。

“カラフルフーディング”を新しい季節の食卓にプラス。

私たちは、真っ赤なトマトを見ていると何だか元気がわいてきたり、海の深いブルーに癒やされたりと、無意識に色のもつメッセージを感じています。
そうした色の効果を料理に取り入れたのが“カラフルフーディング”。「今、どんな色の料理を食べたいか」という風に、色を意識しながら料理をして食べる方法です。

自分や家族、友人に必要な色を考えることで、自身の内面と向き合うことはもちろん、相手への思いやりやコミュニケーションのきっかけにもなります。
また、食材を選ぶ時にそれぞれの色がもっとも鮮やかになる旬を意識するようになるなど、さまざまな気づきが。
さらに、食材そのものの色をいかした料理を心がけることで、食材のもつ栄養や風味をいかした料理作りにつながります。

心もカラダも楽しく元気になる“カラフルフーディング”。さっそく試して、春の食卓をよりカラフルに、コミュニケーション豊かに彩ってみませんか?

※ここで説明している各色の意味や効果は、一般的なカラーセラピーの解釈を紹介しています。色の効果は人によって異なります。また、色の食材を食べる時には、栄養バランスを考えて、かたよらず食べるようにしましょう。

色のもつエネルギーを、自分のエネルギーに。話題の成分“フィトケミカル”に注目!

“フィトケミカル(ファイトケミカル)”とは、主に植物性食品に含まれる色や香りなどの成分のこと。
カラダの働きを活性化させる、がん予防に役立つなど、健康面でのさまざまな効果があるのではないかと注目を集めています。
代表的なものには、ポリフェノール類やカロテノイド類があります。
植物は紫外線から身を守るために色素やアクなどの成分を作ると考えられており、それらの成分は私たちの健康を保つのにも有効であるといわれています。
赤やオレンジ、グリーンなど、野菜や果物のもつ色は目に美しいだけでなく栄養面でもさまざまなパワーを秘めているのです。
フィトケミカルはどれかひとつの成分だけを摂るよりも、さまざまな成分を組み合わせた方が効果的だそう。
食材を選ぶ時はフィトケミカル面にも目を向けて、さまざまな種類の野菜や果物を取り入れてみてください。
毎日のメニューに、心とカラダを活性化させる彩りと栄養素をプラスしましょう。 

赤は情熱や闘争心、やる気をもたらす色。

交感神経に働きかけて活動モードに導く色とされます。
試合やプレゼン前など、自分を奮い立たせたいここ一番の時に。
食材例:赤身の肉や魚、トマト、赤ピーマン、イチゴ、トウガラシなど
 ■赤の食材に含まれるフィトケミカル例
トマトやスイカに含まれる「リコピン」、トウガラシや赤ピーマンに含まれる「カプサンチン」は赤い色素成分で、抗酸化作用が期待されています。トマトの「リコピン」は、真っ赤に熟したものほど多く含まれます。

ピンクは愛情や優しさ、やわらかさをイメージさせる色。

女性ホルモンの分泌を高めて肌を若返らせる効果もあるそう。
自分にごほうびをあげたい時や、愛情を伝えたい時に。
食材例:エビ、サーモン、鯛、ミョウガなど。ピンク色の食材は少ないので、赤と白の食材を混ぜてピンクを作り出しても。
 ■ピンクの食材に含まれるフィトケミカル例
エビやサーモンに含まれる赤色の色素「アスタキサンチン」は抗酸化作用をもち、さまざまな生活習慣病予防に効果があるといわれています。

オレンジは活力や幸福感をもたらす色。

気持ちを軽くしてくれるので、リフレッシュしたい時や、ストレスを発散したい時におすすめ。
食材例:卵、コーン、タケノコ、レモン、サツマイモ、ターメリックなど
 ■黄色の食材に含まれるフィトケミカル例
イエローもオレンジと同じく代表的な物はβ-カロテン。スパイスのターメリックに含まれる黄色の色素「クルクミン」には優れた解毒作用があるとされ、肝臓の働きを高める効果もあるといわれています。

黄色は心に輝きをもたらし、自信をくれる色。

気持ちを軽くしてくれるので、リフレッシュしたい時や、ストレスを発散したい時におすすめ。
食材例:卵、コーン、タケノコ、レモン、サツマイモ、ターメリックなど
 ■黄色の食材に含まれるフィトケミカル例
イエローもオレンジと同じく代表的な物はβ-カロテン。スパイスのターメリックに含まれる黄色の色素「クルクミン」には優れた解毒作用があるとされ、肝臓の働きを高める効果もあるといわれています。

グリーンは自然や和み、ヘルシーなイメージを表す色。

ストレスを和らげる効果があるので、忙しい時や、みんなでリラックスした雰囲気を共有したい時に。
食材例:葉物の野菜、アボカド、キウイ、豆類、山菜など
 ■グリーンの食材に含まれるフィトケミカル例
ホウレン草や緑ピーマンなど、野菜や海藻の緑色は「クロロフィル(葉緑素)」によるもの。光合成に必要な色素です。体内では、抗酸化作用や貧血の改善などの作用が期待されています。

紫は高貴なイメージや優雅な気分をもたらす色。

直感とつながりやすくするので、インスピレーションを高めたい時や、深く考え事をしたい時に。
食材例:ナス、紫イモ、紫キャベツ、プルーン、ブルーベリーなど
 ■紫の食材に含まれるフィトケミカル例
ブルーベリーやナスなどの色素成分「アントシアニン」は、目の機能を向上させるといわれています。眼精疲労の回復を助ける作用や、血圧の上昇の抑制効果なども期待されています。 

ブルーは平和の象徴であり、信頼感や安らぎをもたらす色。

落ち着いた気分でいたい時や、信頼する人と話したい時に。
食材で取り入れるのが難しい色なので、食器やテーブルクロスをブルーにしたり、青い花を飾って、目からブルーのパワーを取り入れましょう。
食材例:ブルーのみで彩られた天然の食材はほぼないので、補色であるオレンジの食材を取りましょう。
補色とは、その色の対極にあり、お互いの性質を補い合う色。オレンジのパワーを借りて、安らぎを求める心に活力をあげて。

黒はモダンな印象や、強い意志を感じさせる色。

クールな自分を演出したり、しっかりとした自分でいたい時に。黒の食材は、ゴマや海藻など日本の食卓に昔からなじんできたものがたくさん。
ご飯に混ぜたり、おひたしなどの副菜やみそ汁に加えるなどして取り入れましょう。
食材例:海苔や昆布などの海草類、黒ゴマ、キクラゲなど

白は清らかさ、純粋さを象徴し、清潔感を感じさせる色。

心にたまった余分なものを排除したり、リセットしてくれるので、気持ちをまっさらにしたい時や、何かを新しくはじめたい時に。
気持ちがざわつく時は、ミルクたっぷりシチューを作って食べて、身も心もおいしくリセットしてあげましょう。
食材例:牛乳、ヨーグルト、白米、豆腐、玉ネギ、レンコンなど

毎日の食卓に欠かせない「白」で心とカラダに調和を。

白は合わせる色を引き立てたり、淡い色合いに変身させたりして、見る人の気持ちをほぐしてくれる色。
そんな白の食材といえば、やっぱり牛乳・乳製品。白く見えるのは、含まれるたんぱく質や脂肪が微細な粒子になっていて、光を反射・散乱させるためです。
牛乳・乳製品は、料理に使うとどんな色の食材とも合うだけでなく、白くやさしい表情に仕上がります。
野菜たっぷりのシチューやグラタン、果物を合わせたミルクゼリーなど、どれも食材の色がミルクの白に映えて、とてもおいしそうですね。
また、和洋中あらゆる料理とマッチ。コクを加えたり、料理の味をまろやかにしたり、なめらかな舌触りをもたらしたりと、まさに縁の下の力持ちです。
さらに、牛乳・乳製品は、色彩だけでなく栄養面でもパワーたっぷり。
気分を落ち着かせ、丈夫な骨をつくるカルシウムや、全身の細胞のもとになるたんぱく質のほか、ビタミン、ミネラルなど、健康なカラダづくりに欠かせないさまざまな栄養素を含んでいます。
イキイキした美しさは毎日の食生活から。牛乳・乳製品がもつパワーを取り入れて、心とカラダのバランスを保ちましょう。

ミルクの美容にうれしい話

牛乳・乳製品はいわば“食べるサプリ”
みずみずしい肌には誰もが憧れるもの。美肌づくりというと、つい外側からのケアを思い浮かべがちですが、本当に大切なのは必要な栄養素をきちんと摂り、カラダの中から健やかな肌に整えることです。
牛乳・乳製品は美肌づくりに効果的な3大栄養素「たんぱく質」「炭水化物」「脂肪」をはじめ、ビタミンAやB2など、美容にうれしい栄養素を豊富に含んだ、いわば食べる美肌サプリ。
そのまま飲んだり食べたりするほか、食事や料理にプラスするだけで栄養バランスを整えられます。
「3-A-Day」の実践で肌状態が改善!
冬から春にかけての季節の変わり目は、お肌も不安定になりがち。
規則正しい生活が大切とわかっていても、忙しい毎日では難しいことも多いですね。
そこで、気軽にできる美肌づくりの新習慣としておすすめしたいのが「3-A-Day」。牛乳・ヨーグルト・チーズをどれでも組み合わせ自由に1日3回取り入れて、健康的な食生活を手軽に無理なく実践しようというものです。
「3-A-Day」が美肌づくりに役立つことは、データにも表れています。
20~40代の女性を対象に行われた「3-A-Day100名女性肌調査(2005年)」では、12週間毎日、牛乳・ヨーグルト・チーズを1日3品摂取してもらい、肌状態などを調査。「3-A-Day」を実践したグループは、実践しなかったグループに比べて、より健やかな美肌になったことが確認できました。
●詳しい調査結果は、こちらのページで公開しています。
メディアミルクセミナー 第12回 肌の乾燥、くすみ、キメへの牛乳・乳製品の効果
●「3-A-Day」についてはこちらをご覧ください。
日本乳業協会のサイトへ 

ミルクの美容にうれしい話

新しいことがスタートする春は、心もカラダも輝いていたいもの。
真っ白なミルクと色とりどりの食材を合わせてできるパステルカラーが、そんなあなたの美しさをサポートします。 

肌にハリやツヤをもたらす

良質なたんぱく質が豊富なミルクと、皮膚を健やかに保ち、美肌の大敵であるストレスを和らげるビタミンCたっぷりのイチゴとの組み合わせ。
コラーゲンの合成を促し、ハリやツヤのある肌を保ちます。
春らしいパステルピンクの色合いで、心もウキウキ弾みそう。
おすすめの食べ方
1 ヨーグルトにイチゴジャムを混ぜてイチゴをトッピング。ヨーグルトのたんぱく質とイチゴの豊富なビタミンが代謝を促してくれるので、1日のエネルギーをチャージする朝食にぴったり。
2 牛乳にお好みで練乳を加え、イチゴとミキサーにかけてドリンクに。また、牛乳の半量をヨーグルトに換えるのもおすすめです。飲む直前に作るようにしましょう。

紫外線から肌をガード

紫外線から肌を守るには、ビタミンAやCを摂ると効果的。
オレンジに豊富なビタミンCは、シミのもとになるメラニンの増加を抑え、色素沈着を防ぎます。
また、ニンジンに豊富なビタミンAは肌に潤いを与えます。
ビタミンAは牛乳にも豊富なので、組み合わせてぜひ美肌効果をアップさせてみて。牛乳は手軽に飲めるのもグッド。
おすすめの食べ方
1 カッテージチーズ、せん切りにしたニンジン、オレンジの果肉を混ぜ、オレンジとレモン果汁入りのドレッシングでサラダに。油と一緒に食べることでビタミンAの吸収率がアップ。
2 ニンジンをオレンジ果汁で煮て裏ごしし、オレンジの果肉、ハチミツとともにヨーグルトに混ぜて。ミルクゼリーやヨーグルトムースの材料にニンジンのピューレをプラスすれば、おもてなしにも喜ばれる美肌スイーツに。
 
春の光のようなパステルイエローのメニューは、健やかな髪や爪をつくるのに効果的。
ミルクと卵をいっしょに食べると、髪や爪のもとであるたんぱく質が効率的に摂れます。
春が旬のアサリは、鉄分や亜鉛などのミネラルたっぷり。新陳代謝を促して、髪や爪の発育に役立ちます。
おすすめの食べ方
1 蒸したアサリのだしにスキムミルクを加えたものを卵液と合わせ、洋風茶碗蒸しに。スキムミルクのコクがアサリの風味を引き立てます。
 
2 ニンニクと玉ネギをオリーブ油で炒め、アサリを加えて酒蒸しにします。アサリの殻を外したら、卵とチーズを加えてオープンオムレツに。鮮やかなイエローで、楽しい休日のブランチや昼食を彩ってみては。

スムーズなお通じを促す

美しさを保つには、疲労や肌荒れをまねく老廃物をためないのも大切。
春に出回る空豆やグリーンピースは食物繊維が多く、便秘改善に効果的です。
便をやわらかくする乳糖が豊富な牛乳や、腸の働きを活発にするヨーグルトと合わせて、カラダの中からスッキリキレイに。
おすすめの食べ方
1 ゆでた空豆やグリーンピースと牛乳を合わせてミルクスープに。ビーンズの半量を裏ごしすれば、より鮮やかな色が楽しめます。冷たいスープにして味わうのもグッド。
2 刻んだハーブを混ぜたカッテージチーズと、塩ゆでしたビーンズをドレッシングで和えて。塩ゆでしたビーンズをヨーグルトドレッシングで和えたビーンズサラダもおすすめです。 

春の彩りを味わうレシピ

春の彩りを味わうレシピ MILK×柿沢安耶シェフ

■監修 成瀬 紀子(なるせ・のりこ)さん
カラフルフーディングコーディネーター、料理家、栄養士。「カラーパワーズデザイン・キッチンスタジオ」を主宰し、食と色を融合させてカラダと心のバランスを取る“カラフルフーディング”を提案。料理指導、赤ちゃんからおとなまでのレシピ開発、執筆活動、フードスタイリング、フードカラーコンサルティング、企画などを手がける。著書に「おいしい色レシピ」 、「カラーバランスでおいしい! きれい! 5歳からのおそと弁当おへや弁当」(ともに新紀元社)がある。
カラフルフーディングのサイトへ
j-milk magazine ほわいと 2008春号より