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筋肉は使わないと弱くなる

筋肉は、使わないとだんだん力が出せなくなり、弱くなってしまいます。また、関節もスムーズに動けなくなります。元気な子どもでも、病気などで入院して1カ月以上体を動かさないと、病気が治ってもすぐには元気に活動できません。
1960年代、米国や旧ソ連から何人もの宇宙飛行士が誕生しました。このころは、地球に帰還した宇宙飛行士が今のようにすぐに歩く姿はほとんど見られませんでした。重力のない宇宙に1~2週間いた結果、骨密度が10%程度少なくなっていたのです。重力のない宇宙では、骨や筋肉を地球の重力に逆らって動かす必要がなく、筋肉の力や骨密度が短期間に少なくなったからです(現在ではかなり改善されています)。
逆に、これらの事実は、筋肉や体の機能は鍛えれば強くなることの証明です。スポーツ選手は筋肉や体の機能を強くするため、練習やトレーニングを欠かしません。

現代生活と骨・筋肉

現代の生活は、車や家電製品の登場などで約50年前と比べて歩くことが少なくなり、家事でもあまり体を動かさなくなっています。このままでは、摂取したエネルギーが余って、肥満などの生活習慣病の危険度がますます高まることになります。また、年齢は若くても筋力や柔軟性に欠け、骨や筋肉などの体を支える活動的な能力が年齢以上に老化した人が多くなるかもしれません。
すでに、運動能力が以前より低くなっている児童・生徒の実態が報告されており、日本人の体力・運動能力の低下が危惧されています。