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日本は世界一の長寿国

日本人の平均寿命(余命)は戦後の1950年から年々延び続けています[図4-4]。世界保健機関(WHO)の発表(2016年)によると、日本人の男女の平均寿命は83.7歳で、WHO加盟194カ国のうち1位となっています。
この背景には、戦後、学校給食への牛乳供給をはじめとして、家庭配達制度の普及、店舗展開による飲用機会拡大、料理への乳利用の普及など、60年以上にわたり牛乳が普及してきた役割も非常に大きいと考えられます。
図4-4 | 日本人の平均寿命の推移(1950~2015年)
日本人の平均寿命の推移(1950~2015年)
出典:厚生労働省「平成27年簡易生命表」

生活習慣病とは

長寿の一方、日本では生活習慣病にかかる人が増えており、60歳以上では約6割以上の人が通院を必要とする疾病を抱えています。
生活習慣病とは、不適切な食生活や運動不足、過度の飲酒や喫煙、ストレスなど、生活習慣が深く関わって発症する高血圧、脂質異常症、メタボリックシンドローム、動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病、悪性新生物(がん)などの総称です。「平成26年版 厚生労働白書」によると、生活習慣病の死因に占める割合は約6割にのぼり、医療費の約3割を占めます[図4-5]。
牛乳乳製品は、エネルギー量の低い割には栄養素密度が高く、生活習慣病改善に役立つと注目されている食品です。食生活に牛乳乳製品を上手に取り入れ、どのように生活習慣病を予防・改善していくかについて考えていきます。
図4-5 | 生活習慣病の医療費に占める割合と死因に占める割合
生活習慣病の医療費に占める割合と死因に占める割合
出典:厚生労働省「平成26年版 厚生労働白書」

注 「医療費に占める割合」は、厚生労働省大臣官房統計情報部「2011年度 国民医療費」。「死因に占める割合」については、厚生労働省大臣統計情報部「平成25年 人口動態統計月報年計(概数)」